ｐＨ範囲で結合性が異なる薬物動態改善のための抗ＴＦＰＩ抗体変異体

摘要

ＴＦＰＩに結合し、ＴＦＰＩの抗血液凝固機能を阻害し、ｐＨ６．０においてｐＨ７．４の場合よりもＴＦＰＩに対する親和性が低い抗体が開示される。ｐＨ６での親和性がより低いことによって、抗体／抗原複合体がエンドサイトーシスにより取り込まれ、ライソソームに輸送され、両構成要素ともそこで分解される過程である標的介在性クリアランスが低下するために、循環半減期（Ｔ１／２）が改善する。ｐＨ６．０での親和性がより低い結果、ライソソーム標的化の前に複合体が崩壊し、抗体の再循環が可能となる。使用方法とともに、ヒスチジン残基置換による抗体結合に対する具体的な修飾が開示される。【選択図】図２