摘要 |
動作原理に起因する問題点によって装置の設計や性能が制限されることが少なく、原理上、扱うことのできる質量電荷比範囲に限界がなく、質量電荷比が異なる複数のイオン種を短時間のうちに繰り返し分析あるいは取り出し可能な質量分析装置および質量分離装置を提供する。質量分析装置(10)をイオン源(1)、イオン導入部(2)、質量分離部(3)、およびイオン検出部(4)などによって構成する。イオン群は一次元高周波電場の位相に同期したパルスとして所定の加速電圧で分離空間(5)へ導入される。分離空間(5)内では、イオンは、入射方向に慣性で飛行するとともに、それに交差する方向(y方向)に作用する一次元高周波電場から受ける力によってy方向へ変位する。質量電荷比が互いに異なるイオン種は、変位量の違いによって分離される。この際、被測定イオン種が電場の作用を1周期間受けて分離空間(5)から出射されるように、加速電圧および一次元高周波電場の周期を設定する。 |