成長ホルモン分泌促進因子受容体に基づくタンパク質、核酸および方法ならびにその使用

摘要

グレリンは、その受容体である成長ホルモン分泌促進因子受容体１ａ（ＧＨＳ−Ｒ１ａ、グレリン受容体）と結合して哺乳動物の脂肪過多および肥満を促進するペプチドホルモンである。グレリンおよびその受容体は、肥満関連疾患および癌を治療するための治療介入の標的である。末梢でグレリンと結合し、グレリンが細胞上のＧＨＳ−Ｒ１と結合しないようにし、それによりグレリンと拮抗して肥満関連病態および癌を治療する可溶性デコイＧＨＳ−Ｒ１ａ受容体が開発される。ＧＨＳ−Ｒ１ａは、Ｎ末端細胞外ドメイン（Ｎｔ）、７回膜貫通領域および３つの細胞外ループ（ＥＣ１、ＥＣ２およびＥＣ３）を含んでなる膜貫通タンパク質である。Ｎｔ、ＥＣ１およびＥＣ２はともに連結せず、膜貫通領域は存在せず、免疫グロブリン由来のＦｃと融合されて、デコイＧＨＳ−Ｒ１ａ融合タンパク質ＧＨＳＲ−Ｆｃを形成している。ＧＨＳＲ−Ｆｃは、高脂肪食（ＨＦＤ）のマウスにおいて脂肪過多および体重増加を抑制するが、ＮｔおよびＥＣはそれら自体で有意な作用は持たない。