摘要 |
【課題】主要な船底塗料用防汚剤として、世界的に認知されてきた銅ピリチオンの今後の課題としては、海環境保護の観点から、いかに塗膜からの溶出を制御して、防汚効力の持続期間を長くする形状の製品を開発するか、また作業現場での安全性を高めるため、いかに粉立ちの少ない粒子の製品を開発するかという二つがあった。【解決手段】本発明者は、銅ピリチオン従来製法の原料である無機銅(II)塩の代わりに、無機銅(II)塩と無機アンモニウム塩との複合塩を用いることにより、従来の銅ピリチオンの針状結晶と異なる小さい円柱状、平板状粒子からなる銅ピリチオン集合体を得ることに成功した。この結果、主として球形、楕円球形を有する5.5−9μm未満の範囲の平均粒子径の銅ピリチオン集合体粒子が船底防汚塗膜から海水への溶出を制御できること、また作業現場での粉塵吸入のリスクを軽減できることを見出し、上記課題を解決した。 |