摘要 |
本発明は、新規メカニズムにより作用する新規抗腫瘍剤を提供する。細胞周期依存性のRhoGTP分解活性タンパク質(Rho GTPase activating protein:RhoGAP)を阻害しうる物質を有効成分として含有する新規抗腫瘍剤による。RhoGAPは細胞周期依存性であり、がん細胞が浸潤能及び/又は転移能を獲得する過程で重要な役割を果たす。RhoGAPを標的とすることで、がん細胞の浸潤及び/又は転移を制御しうる。細胞周期依存性のRhoGAPを阻害しうる物質が、RhoGAPをコードする遺伝子に対するアンチセンスオリゴヌクレオチド又はRNA干渉を誘導するオリゴヌクレオチドなどが挙げられる。オリゴヌクレオチドには、BNAなどの人工核酸を含むものが安定性に優れており、好ましい。本発明は、さらには、新規メカニズムによる、がん細胞の浸潤及び/又は転移を抑制しうる抗腫瘍剤を選別するスクリーニング方法を提供する。細胞周期依存性のRhoGTP分解活性タンパク質を阻害しうる物質を選別することを特徴とする新規抗腫瘍剤のスクリーニング方法による。 |