摘要 |
ナノメーター標準原器としての標準試料(72)は、長さの基準となる標準長さを有している。この標準試料(72)は、ステップ/テラス構造が形成されたSiC層を有している。そして、ステップの高さが、SiC分子の積層方向の1周期分であるフルユニットの高さ、又はSiC分子の積層方向の半周期分であるハーフユニットの高さと同一である。また、このステップの高さが前記標準長さとして用いられる。なお、測定環境が高温真空下であるSTM等の顕微鏡においては、STMに内蔵された真空炉で加熱することで、表面の自然酸化膜を除去しつつ表面再構成を形成させることができる。この表面再構成は、規則的な原子配列となっているので、ステップの高さの精度が低下しない。従って、高温真空下においても利用可能な標準試料が実現できる。 |